朝型勤務のメリット・デメリット
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朝型勤務の導入が成功した伊藤忠商事の例
近年は、生産性向上、残業代削減につなげるため、朝型勤務を導入する企業が増えてきました。政府が進めている成長戦略の一つとして、朝型勤務を推奨しワークライフバランスを推進しています。
朝型勤務を導入し、生産性向上、残業代カット、経費削減を実現した伊藤忠商事が話題となりました。
http://www.itochu.co.jp/ja/csr/employee/safety/working_style
朝型勤務のメリット
政府も2015年に朝型勤務を推進していくために「ゆう活」を推奨し、2015年夏期間限定で公務員の方を対処に朝型勤務を実施し、
上手く朝型勤務に順応できた方もいましたが、同時に問題点も多く指摘されました。
朝型勤務のデメリット
このような問題は、
制度だけを変更して、社員の生活リズムを朝型に変わっていない、
社会全体がまだまだ朝型に対応していない、などの理由があります。
朝型勤務を上手く機能させていくには、社員個人の生活リズムを整えながら、制度を充実させていくことが重要となります。
制度主導では、社員の不満が出たり、生活リズムが整わず生産性が下がりやすくなるため、
社員の生活習慣を整えながら行う「ヒト」主導のシステムが肝となります。
メンタルヘルスと睡眠の関係
自殺や精神疾患による経済的損失は約15兆円にもなると言われており、
2015年に健康チェックが義務化されたこともあり、メンタルヘルス対策の重要性が問われています。
睡眠とうつ病は大きく関係があるとされ、夜勤の方がうつ病の発症率は高いと言われています。
夜勤を5年未満の方は精神疾患の発症は5%以下と言われていますが、5年以上を行っている方の約三割は大なり小なりの「精神疾患」があるようです。
更にメタボや高血圧、ガンなど様々な病気のリスクを高めていきます。
一般的なメンタルヘルス対策では不十分
一般的なメンタルヘルス対策では、
健康チェックでうつ病、うつ病の疑いのある方を見つけ、
保健師、産業医、カウンセラーの先生方に相談・対策をして頂いています。
ですが、この流れだけでは対処的には繋がっても、
予防には繋がりにくい状態でもあります。
うつ病を早期発見するのではなく、
うつ病が生まれない職場環境づくりが、
企業価値を上げ、社員からの会社への信頼となります。
早起きがメンタルヘルス対策に向いている理由
うつ病を改善していく方法として、毎朝同じ時間帯に起きる早起きがあります。
なぜならば
◯日光を浴びることで、
気持ちを安定させるホルモンであるセロトニンの分泌
◯生体リズムが整い、自律神経が安定
夜型の勤務の方はうつ病の発症リスクを高めていきます。
それを改善していく方法が「早起き」なのです。
一人ひとりに対応していくのではなく、大勢に対応していくところが大きな利点となります。
生活習慣から無理なく移行する「ヒト」主導の朝型勤務へ
「気のかたち」では、社員様の生活習慣から整える「ヒト」主体の朝型勤務を勧めています。
朝型勤務の「肝」は一人ひとりの生活習慣を整えることが重要です。
一人ひとりの生活リズムを整えることで、無理なく朝型勤務に移行していきます。
「やらされている」と感じる事を減らし、自主的に行える状態を築いてきます
朝型勤務を成功に導く3つのポイント
朝型勤務を導入させ、残業代削減、収益向上に繋げ、メンタルヘルス対策をしていくには幾つかポイントがあります。この項目では、朝型勤務を成功に導く3つのポイントをご紹介します。
成功ポイントその1 ―『終了時間の徹底』
終わりが見えなければ、いつまでも無駄な残業を繰り返す傾向があります。
朝を早くして、終了時間を変えないと負担が増加し、社員のストレスが増加し、健康リスクが高くなる。
終了時間を決めないと、社員の方はこんな不安を感じてしまいます。
「終わりが見えないといつまでも働いてしまう」
「早く会社から出ても、近くのカフェなどで仕事をしてしまう・・・」
朝型勤務のデメリットへ
終了時間を徹底させ、上司から帰宅につくなど、終了時間までに仕事を終わらせる・しない環境づくりが大切です。
業務内にすべきことを効率的に行うためには「終了時間を明確にする」ことが重要です。
・段取りの効率化・・・ゴールから逆算して物事の手順を明確化する
「仕事が忙しい」と考えるのではなく、終わりを決めて作業の段取りを決めていきます。
仕事が残る場合は、次の日朝に回したり、次の日に行うべき業務を前日にリスト化しながら、どうすれば時間内に仕事を終えるかを意識します。
例:作業リストを作る、優先順位をつける、Todoリストを活用し、作業の通知や進行具合を確認できるようにするなど
・効率の良い段取りの日常化・・・明確化した段取りを発揮できる工夫
脳は制限時間を設けると一つの事に集中できるため、段取りを細分化し、あらかじめ決めた制限時間で終わらせたり、
顧客対応などでどうしても残業が発生する場合は、それが続かないシステムを作ることが必要です。
例:ショートカットキー使用やメールテンプレートの作成、共有カレンダーや日報システムなどで、部内での情報共有を強化
成功ポイントその2 ―『勤務開始時間を早くする』
朝型勤務の成功ポイント2つ目は、勤務開始時間を早くすることです。
ただ出勤時間を早めるだけではなく、下記のような工夫が必要です。
(早出残業、インセンティブ制度)
・「やらされる早出」にならないように、早出がしたくなるシステムづくり
・付加価値をつける
例:出張レッスン、朝食、資格習得のために勉強時間(社内朝活など)
成功ポイントその3 ―『生理学、東洋医学に基づいた、朝にすべき&夜にすべき作業』
朝は、脳の働きが最大限に良くなっています。
下記のような、新しい物事を考えたり、覚えたりするのは朝の脳が適しています。
・戦略会議
・資格勉強
・目的意識の構築
余計な情報が入っていない状態のため、クリエイティブな仕事をするのに向いているのです。気持ちが前向きになりやすいので、仕事の展開など「できる理由」を探す発想が生まれやすくなります。
脳が元気な状態なので、ここで単純作業や連絡などに使うのは勿体無いです。
ただし、連絡する物事が新しい計画に必要なものなら、前向きな発想が生まれやすくなります。
最重要な作業、エネルギーを必要とするような作業は、
朝に済ませてしまうことも作業効率を上げていく秘訣となります。
朝は、脳の働きが良くなってはいるものの、血液や脳脊髄液が流れてこなければ当然、働きません。
朝の身体は固まっていて、気・血液・水(リンパ、脳脊髄液など)の循環が悪くなっています。
意図的に運動をし、循環を促すことで、身体が目覚めていきます。