気功とは「気」を「功(練習)」する、という意味です。気の流れをコントロールする練習をしていきます。
自然、物質、生物等全てのものは「気」で構成されています。もちろん人もです。
全ての根源となる「気」をコントロールしていく術を身に付けるのが気功です。(諸説ありますが、気は粒子と考えてもいいかもしれません。)
ですが、他人を自分の思う通りに操ったり、自然を自由自在にすることは普通は出来ないように自分自身以外の存在をコントロールすることは容易ではありません。
ですからまずは自分自身をコントロールする術を身に付けていきます。
自分自身をコントロールするのにすることは三つだけです。
調身(姿勢)、調息(呼吸)、調心(意識)を整えていくことにあります。総称して三調といいます。
心と身体両方をまるごと整えるように構成され、さらに季節ごとの養生法、食、睡眠など環境をも捉えながら全体的な観点から行うことで三調を整えていきます。
気功の練習方法は大きく分けると三つあります。「導引術」「吐納法(呼吸法)」「瞑想法」です。
導引術は伸ばす、曲げる(屈伸運動)、緊張と弛緩する四つの動作を用いて体内の気・血・水の循環をコントロールし通り道をつくります。
そうすることで全身に栄養、酸素、熱(体温)が運ばれ、免疫力・自然治癒力の向上に繋がっていきます。
動作自体は大きく、ゆっくりなものが多く、高齢者のように体力がない方も行えるものから、スポーツ選手のように身体能力を向上、パフォーマンス向上させたい方向けに行えるものまで幅広くあります。
吐納法(呼吸法)を行うことで、自律神経を整え、感情をコントロールしていき、気を練っていきます。
呼吸が深くなると、身体的には無駄なエネルギー消費が減り、疲れないからだになり、心も安定し、イライラが減り、ストレスに強くなっていきます。
瞑想法を行うことで脳の働きを良くし、意識の変革を起こしていきます。
単純に運動で身体を整えるだけではなく、「自分自身をコントロールしていく」すべを習得していくのが気功です。
自分自身をコントロールしていくすべを身に付けていく事で、心身の不調の改善・予防、体力・免疫力・自然治癒力の向上、生活習慣の改善、ストレスのケア・コントロール、コミュニケーション能力の向上、潜在能力の開発などに繋がっていきます。
不調の多い方は、不調がない状態へ、不調がない方は元気な状態へ、元気な方は潜在能力が開発され、意識が変革された状態になり、自己実現、自己超越へと繋がります。
病気の有無、性別、年齢それぞれの段階、状態により何が必要で、何をしていくべきなのか?
それを先人が長い歴史をかけてつくり上げ、実践に基づいた知恵が「気功」です。